踏み台昇降 やり方と何分の目安|国の推奨量から逆算する初心者ガイド

踏み台昇降を始めたい初心者に、正しいやり方と台の高さ・時間の選び方を解説します。10cmの台で20分を週3回行うと、厚労省の運動目安(週4メッツ・時)の約1.4倍に届く計算です。膝や血圧の注意点もあわせて紹介します。

踏み台昇降 やり方と何分の目安|国の推奨量から逆算する初心者ガイド
まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
注意

持病がある方、通院中の方、お薬を飲んでいる方は、始める前にかかりつけ医に相談してください。

踏み台昇降のやり方は?結論と全体の流れ

  1. 体調と持病を確認する:血圧・服薬・関節の痛みをチェックします(分岐チャートは後半で紹介)。
  2. 台の高さを決める:健康づくりなら10〜20cmが目安です。膝が心配な方は5〜10cmからにします。
  3. 基本の4拍子を覚える:右足で上る→左足で上る→右足で下りる→左足で下りる、です。
  4. 時間を決める:1回15〜20分から始めます。慣れたら、時間→テンポ→高さの順に少しずつ上げます。
  5. 毎回、安全チェックをする:運動前・中・後の3つの場面で確認します。

そもそも踏み台昇降とは?期待できる効果とメッツの基本

そもそも踏み台昇降とは?期待できる効果とメッツの基本

メッツは『安静時の何倍か』を表す単位

メッツは、安静時を1としたときに何倍のエネルギーを消費するかで運動強度を表す単位(厚生労働省 健康づくりサポートネット『メッツ / METs』)

公式メッツ表では踏み台昇降は何メッツ?

動作メッツ
ステップ運動(有酸素運動)10cm5.5
ステップ運動 15〜20cm7.3
ステップ運動 25〜30cm9.0
ベンチステップ教室(全般)7.8
階段をゆっくり上る4.5
階段の上り下り7.5
階段を速く1段ずつ上る9.3
横スクロールできます

踏み台昇降の効果は?

  • 体力(持久力)を保つ・高める
  • 下半身の筋力を使う機会が増える
  • エネルギーを使うので、食事管理と組み合わせると体重管理に役立つ
  • 天気に左右されず、室内で続けられる
補足

学校や健康診断で行う『踏み台昇降テスト』は、運動後の心拍数から持久力を測る検査です。健康づくりの運動とは目的も条件も違います。

始める前の準備・必要なもの(台の高さの選び方)

必要なもの

  • 台:市販のステップ台、または階段の一段目。雑誌の束などで代用するなら、ずれないようにしっかり固定します。
  • 滑り止め:台の下にマットを敷きます。靴下だけだと滑りやすいので、室内用の運動靴か素足がおすすめです。
  • つかまれる場所:手すりや壁のそばに台を置きます。
  • 水分:運動の前後と途中に少しずつ飲みます。
  • 時計やタイマー:時間とテンポを測ります。

踏み台昇降の高さは何cmがいい?

高さ向いている人メッツ表の目安
5〜10cm膝が心配な方・高齢の方・はじめての方ゆっくりなら4.5前後/テンポよく10cmで5.5
15〜20cm慣れてきた成人7.3(エアロビクス型)
25〜30cm運動習慣がある方9.0(エアロビクス型)
35〜40cm体力テスト用。家の運動には使わないー
横スクロールできます

始める前の分岐チャート

  1. 血圧が180/110mmHg以上、または胸の痛みや動悸を感じたことがある → 運動は控えて、まず医師に相談します。
  2. 高血圧・糖尿病・整形外科の持病がある、または睡眠薬・降圧薬・血糖降下薬を飲んでいる → 医師に相談したうえで、手すりのそばで5〜10cmから。ゆっくりのテンポで1回5〜10分から試します。
  3. 膝に痛みがある → 5〜10cmでゆっくり。下りるときは痛くない側の足から下ろします。痛みが出たら中止します。
  4. 特に問題がない成人 → 10〜20cm、1日15〜20分、週3回から。
  5. 特に問題がない高齢の方 → 10cmを壁際で。ゆっくり10〜15分を週3日、バランスや筋力の運動と組み合わせます。
注意

睡眠薬や降圧薬はふらつきに、血糖降下薬は低血糖につながる場合があるとされます。転びやすくなる可能性もあるので、服薬中の方は主治医や薬剤師に確認してください。

踏み台昇降のやり方を手順で解説

基本の4拍子

  1. 台の正面に立ち、壁や手すりに手が届くか確かめます。
  2. 1拍目:右足を台に乗せ、そのまま上ります。
  3. 2拍目:左足も台に乗せ、台の上でまっすぐ立ちます。
  4. 3拍目:右足から床に下ろします。
  5. 4拍目:左足も下ろし、最初の姿勢に戻ります。
  6. これを数回(たとえば10回ほど)くり返したら、左足から上るパターンに切り替えます。

フォームのコツ

  • 足裏全体を台に乗せる:かかとがはみ出すと、踏み外しやすくなります。
  • 台の上で膝を伸ばす:お尻と太ももをしっかり使えます。
  • 目線は前に:足元ばかり見ると、背中が丸まりやすくなります。
  • 腕は自然に振る:テンポが安定します。バランスに不安がある方は、片手を壁に添えたままで大丈夫です。

1回の流れ

  1. 準備運動(数分):足首・膝・股関節をゆっくり回します。
  2. 本運動:会話ができる程度のきつさで続けます。
  3. 整理運動(数分):テンポを落として足踏みし、ふくらはぎや太ももを伸ばします。

踏み台昇降は何分やればいい?消費カロリーと推奨量の計算

計算の前提

  • 運動量(メッツ・時)=メッツ×時間(時)
  • 消費カロリーの目安(kcal)=1.05×メッツ・時×体重(kg)
  • 基準:厚生労働省『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023』(2024年公表)では、成人に『息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上(週4メッツ・時以上)』をすすめています。
  • メッツ値:国立健康・栄養研究所『改訂第2版 身体活動のメッツ表』(2024年)。ゆっくり行う場合は、階段をゆっくり上る4.5メッツで代わりに計算しています。

表1:1回あたりのメッツ・時と、週3回で『週4メッツ・時』の何%か

台とテンポ(メッツ)10分15分20分30分
ゆっくり(4.5)0.75/56%1.13/84%1.50/113%2.25/169%
10cm(5.5)0.92/69%1.38/103%1.83/138%2.75/206%
15〜20cm(7.3)1.22/91%1.83/137%2.43/183%3.65/274%
25〜30cm(9.0)1.50/113%2.25/169%3.00/225%4.50/338%
横スクロールできます

※左が1回あたりのメッツ・時、右が週3回行ったときの達成率です。

表2:1回あたりの消費カロリーの目安(体重50kg/60kg/70kg)

台とテンポ(メッツ)10分15分20分30分
ゆっくり(4.5)39/47/5559/71/8379/95/110118/142/165
10cm(5.5)48/58/6772/87/10196/116/135144/173/202
15〜20cm(7.3)64/77/8996/115/134128/153/179192/230/268
25〜30cm(9.0)79/95/110118/142/165158/189/221236/284/331
横スクロールできます
注意

メッツ表の値は、腕を振るエアロビクス型が前提です。家でゆっくり行う場合は『ゆっくり(4.5)』の行を目安にしてください。また、この式は安静にしていても使うエネルギーを含んだ値です。運動で『上乗せ』される分は、これより少なくなります。

1日全体の目安(週23メッツ・時)との関係

つまずきやすいポイントと対処法

踏み台昇降で膝が痛いときは?

  • 下りるときは、痛くない側の足から下ろします。
  • 台の上で膝が内側に入らないよう、つま先と膝の向きをそろえます。
  • 痛みが続く、腫れる、熱っぽいときは、整形外科を受診してください。

そのほかのつまずきと対処

困りごと考えられる原因対処法
すぐ息が上がる台が高い・テンポが速い会話できるきつさまで下げる
片脚だけ疲れる先に出す足が固定されている10回ほどごとに左右を交代する
つまずきそうになる疲れ・足元の確認不足時間を短くし、壁に手を添える
飽きて続かない単調さ音楽やテレビと組み合わせる
横スクロールできます

効率化・応用のコツ

負荷は一つずつ上げる

  1. 時間を延ばす:15分→20分→30分。表1のとおり、時間だけでも運動量は増えます。
  2. テンポを上げる:腕を振って、リズムよく行います。
  3. 高さを上げる:10cm→15〜20cmへ。1つ変えたら、1〜2週間ほど様子を見るのがおすすめです。

『ながら』と座りっぱなし対策

筋トレやバランス運動と組み合わせる

補足

体重を減らしたい場合は、運動だけでなく食事の見直しも合わせることが大切とされています。表2のカロリーはあくまで目安です。

注意点・リスク:毎回の安全チェックリスト

運動前

  • □ 当日の体調はいつもどおりか(睡眠不足・発熱・二日酔いはないか)
  • □ 血圧を測った(180/110mmHg以上なら休む)
  • □ 服薬の変更や飲み忘れはないか
  • □ 台が滑らないか、ガタつかないか
  • □ 壁や手すりに手が届くか
  • □ 室温は適切か、水分は用意したか

運動中

  • □ 胸の痛み・動悸・めまいやふらつき・冷や汗・関節の強い痛みが出たら、直ちに中止
  • □ 会話できるくらいのきつさを保っている

運動後

  • □ テンポを落としてクールダウンした
  • □ ふらつきがないか確認してから動いた
  • □ 水分を補給した
注意

体力テスト(台の高さ男性40cm・女性35cm、1分間に30回のペースで3分間)は、運動メニューとして真似しないでください。公益財団法人長寿科学振興財団の健康長寿ネットでも、転倒のおそれがあるため補助者がいる状態で行うとされています。

具体例・ケーススタディ(条件別の始め方)

ケース1:40代・体重60kg・体重を落としたい

  • 始め方:10cm、腕を振って20分、週3回
  • 計算:1回約1.83メッツ・時、約116kcal。週3回で約5.5メッツ・時(目安の約138%)
  • 次の一歩:2〜3週間たって楽になったら、30分へ延ばします(週3回で約206%)。

ケース2:70代・体重50kg・バランスが心配

  • 始め方:10cmを壁際で、ゆっくり15分、週3日
  • 計算:ゆっくり(4.5)で1回約1.13メッツ・時、約59kcal
  • 組み合わせ:片足立ちなどのバランス運動や、軽い筋トレを加えて『多要素な運動』にします。

ケース3:50代・膝に違和感がある

  • 始め方:5〜10cm、ゆっくり10分から。下りるときは痛くない側の足から
  • ポイント:痛みが出た日は休みます。続く場合は整形外科を受診します。

ケース4:高血圧で降圧薬を飲んでいる

  • 始め方:まず主治医に相談します。許可が出たら、手すりのそばで5〜10cm、5〜10分から
  • ポイント:毎回、運動前に血圧を測り、180/110mmHg以上なら休みます。

まとめ:数字で選んで、無理なく続けよう

注意

この記事は一般的な情報です。持病がある方、お薬を飲んでいる方、痛みや体調の不安がある方は、医師や理学療法士などの専門家に相談してから始めてください。

よくある質問

Q1. 踏み台昇降は何分やればいいですか?

Q2. 踏み台昇降は毎日やってもいいですか?

Q3. 踏み台昇降の消費カロリーはどのくらいですか?

Q4. 踏み台昇降で膝が痛くなったらどうすればいいですか?

Q5. 台の高さは高いほど効果がありますか?

  • 国立健康・栄養研究所『改訂第2版 身体活動のメッツ(METs)表』成人版(2024年)https://www.nibn.go.jp/activities/documents/2024Compendium_table_adult_ver1_1_5.pdf
  • 厚生労働省『健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(概要)』(2024年)https://www.mhlw.go.jp/content/001204942.pdf
  • 厚生労働省 健康づくりサポートネット『身体活動・運動を安全に行うためのポイント』(2024年)https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-00-008.html
  • 厚生労働省 健康づくりサポートネット『メッツ / METs』https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/keywords/metabolic-equivalents.html
  • 公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット『踏み台昇降運動と踏み台昇降テスト』https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/tairyoku-kiki/fumidai.html

最終確認日:2026年10月6日

関連記事