まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
- 塩分ゼロ枠で毎日足せる:酢、かつお節、米麹甘酒、プレーンヨーグルト(1食0.1g以下)
- 1日1品までにしたい:納豆、ナチュラルチーズ、みそ汁(1杯)
- 週2〜3回に留めたい:キムチ、ぬか漬け
発酵食品おすすめ9品の塩分単価ランキング|成分表の実測値で比較
| ゾーン | 食品 | 1食の目安量 | 食塩相当量 | 女性6.5gに占める割合 | 男性7.5gに占める割合 | カリウム | 食物繊維 | 食べる時点で生きた菌 | 要注意の人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A:毎日足せる | 酢 | 大さじ1(15ml) | 約0g | 0% | 0% | 微量 | 0g | ×(ろ過・加熱済みが主) | — |
| A:毎日足せる | かつお節 | 2g | 約0.02g | 0.3% | 0.3% | 約19mg | 0g | ×(乾燥・加熱済み) | — |
| A:毎日足せる | 米麹甘酒 | 100g | 約0.1g | 1.5% | 1.3% | 約14mg | 0.4g | ×(多くは加熱殺菌) | 血糖管理中(糖質が多い) |
| A:毎日足せる | プレーンヨーグルト(全脂無糖) | 100g | 0.1g | 1.5% | 1.3% | 170mg | 0g | 〇(要冷蔵・生菌) | 免疫抑制治療中は要相談 |
| B:1日1品まで | 糸引き納豆 | 1パック45g+たれ半量 | 約0.3〜0.6g(納豆自体は0g) | 5〜9% | 4〜8% | 約297mg | 約4.3g | 〇(要冷蔵・生菌) | ワルファリン服用中は不可/MAO阻害薬・イソニアジド/カリウム制限中 |
| B:1日1品まで | プロセスチーズ | 1個18g | 約0.5g | 8% | 7% | 約11mg | 0g | ×(加熱・乳化済み) | MAO阻害薬・イソニアジド |
| B:1日1品まで | 非加熱ナチュラルチーズ | 20g | 約0.4g | 6% | 5% | 約20mg | 0g | 〇(非加熱タイプ) | 妊娠中は不可(リステリア)/MAO阻害薬・イソニアジド |
| B:1日1品まで | みそ汁(米みそ淡色辛みそ12g) | 1杯 | 約1.5g | 23% | 20% | 約46mg | 約0.6g | ×(加熱調理で失活) | 高血圧・CKDで6g未満指示/MAO阻害薬 |
| C:週2〜3回 | はくさいキムチ | 50g | 1.45g | 22% | 19% | 145mg | 1.1g | △(製法により生菌の有無が分かれる) | 高血圧・CKD/カリウム制限中 |
| C:週2〜3回 | きゅうりぬかみそ漬 | 1/2本50g | 2.65g | 41% | 35% | 約305mg | 約0.8g | △(要冷蔵の生タイプのみ) | 高血圧・CKD/カリウム制限中 |
- 食塩相当量(1食)= 成分表100gあたりの食塩相当量 ×(1食量g ÷ 100)
- 糸引き納豆(04046):100gあたり食塩0g、食物繊維9.5g、カリウム660mg、ビタミンK 600µg、184kcal → 45gで食塩0g・食物繊維約4.3g・ビタミンK約270µg。付属たれの食塩相当量(製品表示で0.6g前後)が加算されます
- はくさいのキムチ(06236):100gあたり食塩2.9g、食物繊維2.2g、カリウム290mg、27kcal → 50gで1.45g
- ヨーグルト全脂無糖(13025):100gあたり食塩0.1g、たんぱく質3.6g、カルシウム120mg、56kcal
- 米みそ・淡色辛みそ(17045):100gあたり食塩12.4g、ナトリウム4900mg、食物繊維4.9g、182kcal → 12gで約1.5g
- きゅうりぬかみそ漬:100gあたり食塩5.3g、ビタミンB1 0.26mg、カリウム610mg → 50gで2.65g
- 出典:文部科学省「食品成分データベース」(日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年)
補足
ゾーンAの4品は、いずれも塩分の枠をほぼ消費しません。「発酵食品を増やしたいが塩分が心配」という方は、まずAだけで菌種(乳酸菌・麹菌・酢酸菌)を3系統確保し、そのうえでBを1品足す構成が安全です。
腸活の発酵食品でおすすめの組み合わせは? まず塩分の積み上げ計算をする

- みそ汁1杯(米みそ12g × 12.4 ÷ 100)= +1.49g
- キムチ50g(50 × 2.9 ÷ 100)= +1.45g
- こいくちしょうゆ小さじ1(6g × 14.5 ÷ 100)= +0.87g
- 合計 +3.81g → 13.4g/日
| あなたの目標 | 1日の上限 | 発酵食品に回せる目安 | 現実的な構成例 |
|---|---|---|---|
| 男性(7.5g未満) | 7.5g | 約2.5〜3.0g | みそ汁1杯+キムチ50g+ゾーンA |
| 女性(6.5g未満) | 6.5g | 約1.5〜2.0g | みそ汁1杯(汁量2/3)+ゾーンA |
| 高血圧・CKD(6.0g未満) | 6.0g | 約1.0〜1.5g | みそ汁を隔日にしゾーンA中心 |
| 置き換え | 計算 | 削減量 |
|---|---|---|
| こいくち→減塩しょうゆ(小さじ1) | 0.87g → 6×8.3÷100=0.50g | −0.37g |
| キムチ50g→30g | 1.45g → 30×2.9÷100=0.87g | −0.58g |
| みそ汁2杯→1杯 | 2.98g → 1.49g | −1.49g |
| ぬか漬け50g→納豆1パック(たれ半量) | 2.65g → 0.3g | −2.35g |
- 糸引き納豆:カリウム660mg/100g(1パック45gで約297mg)・食塩0g
- はくさいキムチ:カリウム290mg/100g(50gで145mg)・食塩1.45g
- ヨーグルト全脂無糖:カリウム170mg/100g・食塩0.1g
| 食事 | 内容 | 食塩相当量 | 菌種 |
|---|---|---|---|
| 朝 | プレーンヨーグルト100g | 0.1g | 乳酸菌 |
| 朝 | 納豆1パック(たれ半量) | 0.3g | 納豆菌 |
| 昼 | みそ汁1杯・具沢山で汁量2/3 | 1.0g | 麹菌 |
| 昼 | 酢を使った和え物(酢大さじ1) | 0g | 酢酸菌 |
| 夜 | キムチ30g | 0.87g | 植物性乳酸菌 |
| 夜 | かつお節2g | 0.02g | カビ類 |
| 合計 | — | 約2.3g | 6系統 |
- みそ汁は1日1杯に集約し、具を増やして汁量を2/3にする(1.49g→1.0g)。汁の量が塩分の量です。
- 漬物はぬか漬け→キムチへ、量は50g→30gへ(2.65g→0.87g)。同じ植物性乳酸菌なら塩分単価の低い方を選びます。
- 空いた枠をゾーンAで埋める。ヨーグルト・酢・かつお節は塩分をほぼ使わずに菌種を増やせます。
この発酵食品を毎日食べる前の安全チェック7項目
- 聞き方の例:「ワルファリンを飲んでいますが、納豆以外に控えるべき発酵食品はありますか」
- 代替候補:プレーンヨーグルト、チーズ、みそ
- なお、原料の大豆や米麹からはチラミン・ヒスタミンは検出されず、発酵熟成の過程で微生物が産生するとされています。
- 聞き方の例:「この薬を飲んでいますが、チーズ・味噌・納豆はどの程度なら大丈夫ですか」
- 聞き方の例:「1日6.0g未満の指導を受けていますが、みそ汁は1日何杯まで可能ですか」
注意
このチェックリストは受診の代わりにはなりません。特に1〜3に該当する方は、食品であっても自己判断で開始・中止せず、必ず主治医または薬剤師にご相談ください。
「発酵食品=生きた菌が摂れる」は半分だけ正しい
| 目的 | 生菌へのこだわり | 理由 |
|---|---|---|
| 整腸目的で毎日続けたい | こだわる価値あり | 要冷蔵のヨーグルト・納豆・生タイプの漬物を選ぶ |
| 風味・うま味・減塩の助けにしたい | こだわらなくてよい | みそ・かつお節・酢は加熱・乾燥済みでも役割を果たす |
| 加熱調理に使う(みそ汁・キムチ鍋) | こだわらなくてよい | 発酵で生じた成分は加熱後も残る |
エビデンスの強さで分ける|日本人データがある発酵食品はどれか
| 研究 | 対象・規模 | 分かったこと | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| JPHC研究(国立がん研究センター/BMJ 2020) | 45〜74歳の日本人約9万人、平均約15年追跡 | 男女とも発酵性大豆食品(納豆・みそ)の摂取量が多いほど総死亡リスクが低かった。非発酵性大豆食品・総大豆食品では明確な関連はみられなかった | 日本人・大規模・長期。最も重い |
| Wastyk HC et al.(Cell 2021/Stanford Medicine) | 健康な成人36人、10週間の無作為割付 | 発酵食品群で腸内細菌の多様性が増加し、炎症性タンパク質が減少(摂取量が多いほど効果も大)。高食物繊維食では多様性増加も炎症低下もみられず | 介入試験だが小規模・米国人。示唆的 |
補足
2024年12月4日、こうじ菌を用いる日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に全会一致で登録されました(文化庁)。麹菌はみそ・甘酒・しょうゆ・みりんの中心にある微生物で、日本人にとって最も摂取実績の長い発酵の系統です。
発酵食品でダイエットにおすすめなのは? 期待できることとできないこと
- 減塩の助けになる:酢の酸味、かつお節のうま味、みその香りを使うと、塩を減らしても満足度を保ちやすくなります。
- 食物繊維を塩分ゼロで確保できる:糸引き納豆は100gあたり食物繊維9.5g(1パック45gで約4.3g)で食塩0g。食事摂取基準(2025年版)が示す理想的な摂取量25g/日以上に対し、塩分枠を使わず2割弱を埋められます。
- たんぱく質・カルシウムを同時に摂れる:ヨーグルト全脂無糖100gでたんぱく質3.6g・カルシウム120mg・56kcal。
- 甘酒は糖質が多い:米麹甘酒の甘みはブドウ糖由来で、「飲む点滴」という呼び名から低カロリーを連想しがちですが、減量中の常飲には向きません。血糖管理中の方は主治医にご相談ください。
- 加糖ヨーグルトは糖質が上乗せされる:減量目的なら無糖(プレーン)が基本です。
- キムチ・漬物でご飯が進む:塩分の高い漬物は主食の摂取量を押し上げる方向に働きます。
発酵食品の漬物でおすすめはどれか|2024年以降、入手経路が変わりました
発酵食品の基礎知識|発酵と腐敗の違い、菌の5系統
| 系統 | 代表的な微生物 | 主な食品 |
|---|---|---|
| 乳酸菌 | ラクトバチルス属など | ヨーグルト、キムチ、ぬか漬け、チーズ |
| 納豆菌 | Bacillus subtilis var. natto | 納豆 |
| 麹菌 | Aspergillus oryzae | みそ、しょうゆ、甘酒、塩麹、みりん |
| 酢酸菌 | アセトバクター属 | 酢 |
| 酵母 | サッカロミセス属など | パン、日本酒、みそ(副次的) |
発酵食品を生活に取り入れる4ステップ
- 今の塩分の使い道を書き出す:みそ汁は1日何杯か、漬物をどのくらい食べているか。前掲の塩分単価表で現状の合計を出します。ここが出発点です。
- ゾーンAから1品足す:酢・かつお節・プレーンヨーグルト・米麹甘酒(血糖管理中を除く)は、塩分の枠を使わずに菌種を増やせます。
- ゾーンB・Cは入れ替える:新しく塩蔵系を足したいときは既存の1品を減らします。「みそ汁を1杯減らしてキムチ30gを足す」のように交換で考えます。
- 2週間続けて記録する:お通じ、お腹の張り、体調の変化をメモ程度に残します。腹痛・下痢・発疹などのサインが出たら中止し、症状が続く場合は医療機関を受診してください。
- ヨーグルト:無糖(プレーン)か/要冷蔵ケースか
- 納豆:付属たれの食塩相当量(半量で使う前提で選ぶ。納豆自体は食塩0g)
- みそ:「生」表示の有無/減塩タイプの食塩相当量
- しょうゆ:減塩タイプなら小さじ1で0.87g→0.50g
- キムチ:キムチくんマークの有無/原材料表示の「発酵」「熟成」
- 漬物:常温棚か冷蔵ケースか(常温・長期保存=加熱殺菌済みの可能性が高い)
- 甘酒:「米麹100%」「ノンアルコール」表示か
まとめ|おすすめは「塩分単価の低い順」に決まる
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最終確認日:2026年9月5日




